最新 地学事典 「KAIKO計画」の解説
かいこうけいかく
KAIKO(海溝)計画
KAIKO project
日仏科学技術協力協定に基づく海洋科学技術分野の協力の一環として,1984年に開始された日本周辺の海溝の科学的調査計画。両国の潜水調査船を含めた最新鋭の調査機器が用いられた。フランスは84年に調査船「ジャン・シャルコー」を,翌年には6,000m級の潜水調査船「ノチール」を派遣して日本海溝と南海トラフの調査が行われた。日仏双方の担当機関は東京大学海洋研究所(現在の東京大学大気海洋研究所)と国立海洋開発センター(CNEXO, 現在のIFREMER)であった。その後,南海トラフに重点を移して,89~90年にKAIKO-NANKAI(海溝-南海)計画,さらに93~97年のKAIKO-TOKAI(海溝-東海)計画として続けられた。日本側はKAIKO-TOKAI計画の直前から海洋科学技術センター(現在の海洋研究開発機構)の潜水調査船「しんかい6500」が調査に加わった。KAIKO計画全体を通じて,シロウリガイの群落の発見と採取,海底地震計や傾斜計の設置,海溝地形の観察や精密測量などの成果が挙がった。日本における深海研究にインパクトを与え,日本周辺におけるプレートの沈み込みに伴う変動現象の理解に大きく貢献した。
執筆者:中尾 征三・浜田 盛久
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

