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理解 りかいunderstanding; Verstehen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

理解
りかい
understanding; Verstehen

ドイツの生の哲学者 W.ディルタイが哲学的に基礎づけた解釈学の概念で,了解とも訳される。最初,彼は精神科学の方法論として説明的,構成的心理学に対して記述的,分析的心理学を提唱したが,のちそれが解釈学的に深められて,体験,表現,理解という図式をなした。理解とは,生の表現の把握,つまり生の客観化されたものの把握であり,それは単なる悟性的認識,感性的認識以上のものを意味している。彼の影響を受けた E.シュプランガーらによる「了解心理学」 verstehende Psychologie,ハイデガーの実存範疇としての「了解」がある。

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デジタル大辞泉の解説

り‐かい【理解】

[名](スル)
物事の道理や筋道が正しくわかること。意味・内容をのみこむこと。「理解が早い」
他人の気持ちや立場を察すること。「彼の苦境を理解する」
了解2」に同じ。
了解(りょうかい)[用法]

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大辞林 第三版の解説

りかい【理解】

( 名 ) スル
物事のしくみや状況、また、その意味するところなどを論理によって判断しわかること。納得すること。のみこむこと。 「内容を正しく-する」 「 -力」
相手の立場や気持ちをくみとること。 「 -ある態度」 「相互の-を深める」
道理。わけ。また、道理を説いて聞かせること。 「義理ある兄貴の-でも/人情本・軒並娘八丈」 → 理会
了解 」に同じ。 〔同音語の「理会」は物事の道理を悟ることであるが、それに対して「理解」は物事の意味・内容をわかることをいう〕

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

理解
りかい
Verstehenドイツ語

了解ともいい、一般的にはある種の認識の仕方、すなわち対象として与えられたものについて、そこに含まれている内的な意味や本質を把握することである。したがって理解は、知覚や直観や表象などによる事象の認知をあらかじめ前提するにしても、それらとは異質の働きであり、また現象相互間の因果的な法則をとらえようとする説明という認識様式からもしばしば区別される。この概念を、生の哲学の立場から精神科学方法論のなかで明確にしたのはディルタイであり、彼は言語、芸術、制度などすべての歴史的、文化的な所産を精神的生の客観化されたものとみなし、理解を、これら感性的、外的に与えられた表現を媒介として生の連関を追体験とともに内的に把握することと規定して、解釈学的方法の中心に置いた。またこの概念は、マックス・ウェーバーの理解社会学ヤスパースの了解心理学、ハイデッガーの基礎的存在論、ガダマーの哲学的解釈学などにおいて、おのおのの特色をもって使用されている。[伊東祐之]

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世界大百科事典内の理解の言及

【説明】より

…もしこの種の説明が実は説明ではないとすれば,例えば心理学における理論についての大脳生理学の理論による説明などは,実は説明ではないということになり,その影響するところはきわめて大きい。【黒崎 宏】
[説明と理解]
 日本語では区別がつけがたいが,人文科学においてテキストやその背景をなす心理や精神を説明する行為は,〈理解〉または〈了解〉(英語understanding,ドイツ語Verstehen)と呼ばれることが多い。テキストを〈わかる〉もしくは〈わからせる〉ことである。…

【分類】より

…こうして生活の必要から環境の諸物を分類していったと思われるのであって,現在でも生活様式の相違によって分類体系は異なっていることが確認される。このように事物を分類して認識することが〈理解〉といわれるのであって,〈分けること〉が〈わかること〉の第一歩であった。〈理解〉を意味する英語のcomprehensionも事物を一定の分類の枠に包摂することからきている。…

【了解】より

…〈理解〉という訳語もある。〈人を理解する〉〈人の言うことがわかる〉という意味での了解は,ドイツ語ではごく日常的な動詞である。…

※「理解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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