化学辞典 第2版 「X線散漫散乱」の解説
X線散漫散乱
エックスセンサンマンサンラン
X-ray diffuse scattering
ブラッグの条件式に従って回折されたX線波は鋭い方向性をもつが,そのほかにややぼけた散乱が観測されることがある.これを散漫散乱という.これは理論的にO.H. Faxén,I. Wallerにより予想された.散漫散乱は結晶格子の乱れに由来するものであって,格子の熱振動,結晶内の分子や原子団の運動,合金にしばしば見いだされる原子位置の乱れなどがおもな原因である.[別用語参照]温度散乱
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報