世界大百科事典(旧版)内のシラの言及
【穀霊】より
…ここでも高床式穀倉に保存される種もみは儀礼的に扱われる。柳田国男は,人がその中を通って生まれ清められる儀式が行われた場が〈シラ〉と呼ばれたこと,沖縄その他では産屋や稲積小屋がやはり〈シラ〉と呼ばれることに注意を喚起している。イネが人間と同様に生と再生を繰り返すと見る見方は,穀霊・稲魂観念を共有する諸民族に広く分布しているといえよう。…
【稲積】より
…稲積が田の神の依代(よりしろ)とみなされていたとすると,その中に稲種子が保存されていたと想像されている。沖縄八重山地方では,かつて稲積をシラと呼んでいた。シラは誕生に通ずる古語であるので,稲積は〈稲の産屋(うぶや)〉とも考えられる。…
※「シラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」