乾生動物(読み)かんせいどうぶつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「乾生動物」の意味・わかりやすい解説

乾生動物
かんせいどうぶつ

砂漠のような乾燥地に適応した動物の総称。水分の不足する環境への適応様式は生態的なものから生理的、形態的適応までみられる。巣穴を深く複雑な構造につくって巣内の水分消失を少なくしたり、日中は巣に潜み夜間に地表活動をする動物も多い。カンガルーネズミは水を飲まず食物の分解に際して生ずる水(代謝水)で必要を満たし、濃い尿を出すことで水分を節約する生理的な仕組みをもっている。ラクダが1週間余りも水を飲まずに活動できるのも、体内に蓄積した脂肪を分解して代謝水を得ているためである。体表からの水分消失を防ぐ角質化した表皮や鱗(うろこ)、毛、羽毛を備えたもの、呼気中の水分を節約する構造を鼻孔内にもつサバクイグアナや、体内に摂取した水を蓄える袋のあるサバクガメなど特殊な形態的適応もみられる。しかし、多くの乾生動物の適応は、唯一の方法によっているのではなく、これらを組み合わせて成立している。

[須永哲雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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