分離不安(読み)ぶんりふあん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「分離不安」の意味・わかりやすい解説

分離不安
ぶんりふあん

乳児愛着の対象者が自分から離れ去ったと感じたとき示す不安反応。泣き出し,他の者から慰められてもまったく受けつけないが,その対象者が戻るとすぐに不安は解消し,元気になる。生後 10ヵ月頃から発現しやすい。この頃の乳児は母親から離れるのを恐れて,どこへでもつき従おうとするあと追い行動が著しい。短時間分離不安は母親の再現ですぐに解消されるが,長時間にわたるときは急性情緒障害を引起すことがある。

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世界大百科事典(旧版)内の分離不安の言及

【不安】より

…それゆえ煎じつめれば,神経症的不安でもその当人にとっては実は現実不安なのである。 フロイトは発達史的には〈分離不安separation anxiety〉を重視した。ひとりになったり,暗闇におかれたり,見ず知らずの者といるときの幼児の不安は,母という対象の喪失におびえる不安であるとした。…

※「分離不安」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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