しかな

精選版 日本国語大辞典 「しかな」の意味・読み・例文・類語

しか‐な

〘形動〙 (「しがな」とも)
① ことば、方法などに窮するさま。
浄瑠璃大内裏大友真鳥(1725)三「憎み詰めたる理屈詰、云ひ込められて、しかなの獅子丸、あか眼釣てぞ尻込みす」
② 貧窮するさま。
※浄瑠璃・甲賀三郎窟物語(1735)道行渡世大事と働けども仕つけぬ畑業、汝(そち)が出来(でけ)る嚊(かか)が手は塞がる、彌々(いよいよ)身上しがなに成る」

しか‐な

(終助詞「しか」に感動の終助詞「な」の付いたもの。後世「しがな」とも) 自己動作に関する願望を表わす。…したいものだ。…したいなあ。
※竹取(9C末‐10C初)「世界のをのこ、貴(あて)なるも賤(いや)しきも、いかでこのかぐや姫を得てしかな、見てしかなと、音に聞きめでてまどふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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