アフロディテ[キレネ](英語表記)Aphroditē; Aphrodite of Cyrene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アフロディテ[キレネ]」の意味・わかりやすい解説

アフロディテ[キレネ]
Aphroditē; Aphrodite of Cyrene

ヘレニズム時代,特にアレクサンドリアにおいて多種多様な発展をとげたアフロディテ像を,アントニウス・ピウス帝 (在位 138~161) 時代に模刻したものといわれ,裸婦の官能美が追究されている。アフリカの古代キレナイカの首都キレネで発見されたので「キレネのアフロディテ」と呼ばれる。同形の他の一連の模刻から,原作は沐浴後に髪を整えるために両手頭上にあげている姿であったと想像される。原作は前 100年頃制作され,高さ 1.55mのローマ時代の模刻がローマ国立美術館にある。

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