日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
オットー(Rudolf Otto)
おっとー
Rudolf Otto
(1869―1937)
ドイツのプロテスタント神学者、宗教学者。ゲッティンゲン、ブレスラウ、マールブルクの諸大学で教えた。カントやシュライエルマハーの思想を継承しつつ、宗教の本質を非合理的、神秘的な「聖なるもの」または「ヌミノーゼ」(戦慄(せんりつ)すべく、かつ魅惑する神秘)と名づけた体験にみる、独特の理論を展開した。またモロッコ、インド、日本を旅行して、東洋、とくにインドの諸宗教を研究し、東西宗教の比較研究に大きな貢献をした。その思想は、第一次世界大戦後からのヨーロッパの宗教復興の気運を背景に、広くかつ深い影響を残した。
[田丸徳善 2018年1月19日]
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