カーンチプラム(英語表記)Kānchipuram

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カーンチプラム」の意味・わかりやすい解説

カーンチプラム
Kānchipuram

インド南部,タミルナードゥ州北部の都市。古名カーンチー Kānch。チェンナイマドラス)西南西約 50kmに位置。ヒンドゥー教の七聖都の一つで,宗教都市としての色彩が強い。前2世紀に初期チョーラ朝の首都として始まり,3~9世紀にはパッラバ朝,10~13世紀には後期チョーラ朝の首都。14~17世紀のビジャヤナガル王朝時代(→ビジャヤナガル王国)に多くの壮大な寺院が建立された。1646年イスラム勢力,1759年イギリス東インド会社の支配下に入ったが,その間多くの破壊を受けた。カイラーサナータ寺(8世紀前半),バイクンタペルマル寺(8世紀後半),エカンバレシュワラ寺(16世紀初期),バラダラジャスワミ=バイシュナビテ寺(16世紀初期)などのヒンドゥー寺院は,その雄大さと精緻さで特に有名(→インド建築)。絹織物綿織物の生産が盛ん。マドラス大学カレッジがある。人口 15万3140(2001)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android