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インド建築 インドけんちくIndian architecture

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

インド建築
インドけんちく
Indian architecture

インド亜大陸において創出された文化史上顕著な意味をもつ建造物の総称。歴史的には通例として次の5段階に分けられる。 (1) 先史時代 (前6世紀以前)  インダス文明に属する建築が特に重要で,ハラッパー遺跡モヘンジョ・ダロ遺跡などにみられるように,整然とした都市計画により舗装道路や下水道が敷設され,焼成煉瓦を用いて住居,店舗,工房,倉庫などの機能的施設がつくられた。 (2) 古代 (前6~後5世紀)  仏教,ジャイナ教に基づく宗教建築が発展し,サーンチー,ナーランダ,サールナート,ナーガールジュナコンダ,タキシラなどの諸遺跡にみられるように,ストゥーパ (仏塔) ,チャイティヤ (祠堂) ,ビハーラ (僧房) などを有する寺院が盛んに建てられた。また,バージャー,カールリー,アジャンタ,エローラなど,多くの石窟寺院が開掘された。 (3) 中世 (5~13世紀)  ヒンドゥー教建築の発展が特に重要であり,ナガラ型 (北部型) の寺院 (→ナガラ型建築 ) はブバネスワル,コナーラク,カジュラーホなどに,ドラビダ型 (南部型) の寺院 (→ドラビダ型建築 ) はマハーバリプラムカーンチプラム,マドゥライなどに,ベーサラ型 (中間型) の寺院 (→ベーサラ型建築 ) はイッタギ,ソームナートプル,ハレービードなどに,それぞれ優れた実例が残っている。 (4) 近世 (13~18世紀)  インド・イスラム美術の展開期で,壮麗なモスク,宮殿,城郭,墓廟などが建てられている。初期の例ではクトゥブ・モスク,後期の例ではファテプルシークリの宮殿,アーグラのタージ・マハルなどが名高い。パンジャブ,カシミール,ジャウンプル,ベンガル,グジャラート,マールワ,デカンなどにはそれぞれ特色ある地方様式が生まれた。 (5) 近代 (18世紀以降)  カルカッタ,デリー,ムンバイ,チェンナイなどの大都市を中心に,西欧様式ないし折衷様式の公共建築が発展した。

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大辞林 第三版の解説

インドけんちく【インド建築】

一二世紀末頃から一六世紀のムガル朝成立頃まで、インドを中心に発展した石造建築。ヒンズー教や西域の影響が混交した様式。

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世界大百科事典内のインド建築の言及

【インド美術】より

…しかし仏教やジャイナ教の祠堂とヒンドゥー教の神殿とは構造上大差なく,地域的・時代的な相違の方が大きい。グプタ後期以降のインド建築は,大別して北型,南型,中間(南西)型に分けられる。北型はインド北半の広い地域に分布し,本殿(ビマーナ)の屋根が砲弾形の高い尖塔を形成し,カジュラーホやブバネーシュワルの諸寺がその代表である。…

※「インド建築」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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