コンテスタブル市場(読み)コンテスタブルしじょう(英語表記)contestable market

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コンテスタブル市場」の意味・わかりやすい解説

コンテスタブル市場
コンテスタブルしじょう
contestable market

市場への規制緩和を推進するための有力な考え方。従来の経済理論では,独占は限られた企業に超過利潤をもたらし公共利益が害されるとして,悪いこととされてきた。したがって,独占禁止政策によって厳しい市場規制が行われていた。しかし,政府の経済介入を極力排除すべきだとするシカゴ学派は,たとえ市場の集中度が高くても,不断新規参入が許される市場であれば過剰利潤は生まれないと主張した。つまり政府規制を排除すれば,合併規制,集中排除政策は必要ないという考え方であり,実際に 1980年代のレーガン共和党時代にはこの考え方に基づく政策が採用された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android