ゴメス・パロミノ(読み)Go´mez Palomino,Luis

朝日日本歴史人物事典 「ゴメス・パロミノ」の解説

ゴメス・パロミノ

没年:寛永11.5.11(1634.6.6)
生年:生年不詳
スペイン人フランシスコ会士。殉教者。アンダルシア地方アンドゥハル生まれ。1594年フィリピンに渡った。慶長3(1598)年ジェロニモ・デ・ジェズースに同行して来日したが,数カ月後マニラに追放された。同6年再度来日し,京都に派遣され,以後30年以上にわたり迫害下で本州中部の布教のために働くことになる。同15年京都の聖フランシスコ修道院長に就任した。同19年追放令で長崎に赴いたが,潜伏し,畿内で活動を続けた。寛永10(1633)年捕らえられ,長崎に送られ,次いで大村の牢に投ぜられた。その後,江戸に移され,逆さ吊しの刑に処せられた。<参考文献>T.オイテンブルク著,石井健吾訳『十六~十七世紀の日本におけるフランシスコ会士たち』

(野間一正)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報