セベリャーニン(読み)せべりゃーにん(英語表記)Игорь Северянин/Igor' Severyanin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「セベリャーニン」の意味・わかりやすい解説

セベリャーニン
せべりゃーにん
Игорь Северянин/Igor' Severyanin
(1887―1941)

ロシアの詩人。本名イーゴリ・ワシーリエビチ・ロタリョフИгорь Васильевич Лотарёв/Igor' Vasil'evich Lotaryov。サンクト・ペテルブルグ生まれ。世紀末の唯美派詩人フォーファノフの後継者を自ら任じて文壇に登場、ブリューソフゴーリキーなどの高い評価を得たが、1910年代に入って自我未来派を結成、ロシア未来主義運動の一翼を担った。デカダン的気分に形式的実験を巧みに織り交ぜたモダンで洒脱(しゃだつ)な作風特色とし、一般の読者にも幅広い人気があった。とくに『泡とどろく盃(さかずき)』(1913)は有名で、2年間に実に7版を重ねた。革命後は長く国外にあって望郷の詩を多く書きつづった。代表作には『パイン入りのシャンペン』(1915)、『巨人の悲劇』(1923)がある。

亀山郁夫

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セベリャーニン」の意味・わかりやすい解説

セベリャーニン
Severyanin, Igor' Vasil'evich

[生]1887.5.16. ペテルブルグ
[没]1941.12.20. タリン
ロシア,ソ連の詩人。自我未来主義の代表的詩人として,言語的実験を試みた。

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