ノインウラ遺跡(読み)ノインウラいせき(英語表記)Noin-Ula

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ノインウラ遺跡」の意味・わかりやすい解説

ノインウラ遺跡
ノインウラいせき
Noin-Ula

モンゴルの北部,セレンゲ川の支流ハラ川流域にある匈奴古墳群。 1925~27年ソ連の P.コズロフらによって,212の古墳のうちから王侯の墓と思われる大型の壟 (ろう) 墓 12基が発掘された。それらは南北主軸をもつ,1辺が 16~24.5m,高さ 0.5~1.95mの方形墳で,深さ 9mほどの壙底に墓室が営まれている。墓室はから松の木槨で,中に漆塗りの木棺が置かれ,槨室内は毛織物絹布で装飾されている。また建平5 (前2) 年の銘をもつ漆耳杯をはじめとする漆製品,青銅製品,玉製品,絹布類,馬具類や,南シベリア,アルタイ地方のものと酷似する動物文様,樹木文様のある毛氈や銀製品などの副葬品が発見された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android