アルタイ地方(読み)アルタイ(その他表記)Altai

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルタイ地方」の意味・わかりやすい解説

アルタイ〔地方〕
アルタイ
Altai

ロシア中部,西シベリア南部にある地方。行政中心地バルナウルオビ川源流・上流域に位置し,南西はカザフスタンと国境を接し,南東はハカス共和国アルタイ共和国と接する。北部は平野,丘陵からなり,北流するオビ川を挟んで西はクルンダステップ,東はサライル高地となっている。南東部はアルタイ山地に入り,カザフスタンとの境界にアルタイ山地の最高峰ベルーハ山(4506m)がある。大陸性気候で,平野部の平均気温は 1月-19℃,7月 19℃。年降水量 250~350mm。北部のステップ地帯でコムギトウモロコシヒマワリ,アマ(亜麻),テンサイを栽培し,南部の山地でウシ,ヒツジの飼育を行なう。毛皮獣の狩猟も盛ん。非鉄金属資源(銅,亜鉛,鉛,銀,水銀タングステン,金)に恵まれ,南西部のズメイノゴルスクなどで採掘されている。クルンダステップの塩湖では塩類の採取が行なわれる。工業部門では機械(発動機,農業機械,鉄道車両),金属加工,繊維(綿,化繊),食品(製粉油脂,製糖)などの工業がバルナウルその他の都市に立地。平野部ではバルナウルを中心に鉄道・道路網が発達。オビ川とその支流一部水運に利用され,山地部ではビースクゴルノアルタイスクを経てモンゴルに通じるハイウェーが主要交通路となっている。面積 16万9100km2人口 254万3265(2006推計)。

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