モンゴル(英語表記)Mongol

翻訳|Mongol

大辞林 第三版の解説

モンゴル【Mongol】

アジア北東部、モンゴル高原北部の内陸国。共和制。1921年中国から独立。24年人民共和国になったが、92年現国名に改称。農牧業が盛んで羊毛・皮革などを産する。住民はモンゴル人。首都ウランバートル。面積156万7千平方キロメートル。人口260万( 2005)。旧称、外そとモンゴル。正称、モンゴル国。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

モンゴル

面積156万平方キロ強で日本の約4倍。人口は約253万人(04年)。1924年に人民共和国を宣言、社会主義国家建設を進めたが、92年の新憲法で「社会主義」を削除、国名も「モンゴル国」に改めた。親日的な国として知られ、04年の世論調査では、日本に親しみを感じるとした層が7割を超えた。

(2006-08-16 朝日新聞 朝刊 2外報)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

百科事典マイペディアの解説

モンゴル

◎正式名称−モンゴル国Mongolia/Mongol Uls。◎面積−156万4100km2。◎人口−265万人(2010)。◎首都−ウランバートルUlaanbaatar(97万9800人,2006)。◎住民−モンゴル人90%(うちハルハ人は全人口の80%),ほかにトルコ系のカザフ人,中国人など。◎宗教−ラマ教。◎言語−モンゴル語ハルハ語,公用語)が大部分。◎通貨−トゥグルク。◎元首−大統領,エルベグドルジTsakhia Elbegdorj(2009年6月就任,2013年7月再任,任期4年)。◎首相−サイハンビレグChimed Saikhanbileg(2014年11月就任)。◎憲法−1992年2月発効。◎国会−一院制,モンゴル国民大会議(定員76,任期4年)。最近の選挙は2012年6月。◎GDP−53億ドル(2008)。◎1人当りGDP−483ドル(2006)。◎農林・漁業就業者比率−26%(1997)。◎平均寿命−男63.0歳,女69.6歳(2007)。◎乳児死亡率−26‰(2010)。◎識字率−97.8%(2003)。    *    *アジア中央部,モンゴル高原の北部を占める国。平均の標高は1580m。北西部ほど高く,南東部はゴビ砂漠をなす。その中間に国の大半を占める草原地帯が横たわり,古くから遊牧民族が活躍する舞台となった。古来,住民の唯一の生活手段は遊牧であったが,現在では農牧業従事者は就労者数の半分以下で,国民総生産でも鉱工業が首位を占め,都市人口のほうが上回る。工業はウランバートルを中心に行われており,同市が都市人口の半分を占める。地下資源としては石炭,銅,モリブデン,蛍石,金などがあり,銅は輸出の第1位を占めている。 生活は,地方では古い遊牧様式をのこす面が多く,移動性のゲル(パオ)に住む。かつて生活の末端まで支配したラマ教(チベット仏教)は,革命によって権力を失ったが,1990年代の改革のなかで再生しつつある。また国民の99%は文字の読み書きができなかったが,革命後は教育が普及し,小学校から大学まで建てられた。文字は1941年から古いモンゴル文字に代わってロシア文字を使用していたが,1990年の改革後,再びモンゴル文字を採用した。改革がすすむなかで伝統への回帰が広くみられ,民族的祝祭〈ナーダム〉が各地で盛大に催されている。 モンゴル帝国崩壊後,中国の支配を受け,1691年からは清朝の支配下にあった。ロシア革命の影響によって民族意識が高まり,スヘバートルチョイバルサンの指導で,1921年革命を起こして独立を宣言,ラマ教の活仏を元首とする君主政体のもとに人民政府を樹立した。1924年活仏が死去すると人民共和国を宣言,社会主義国家の建設に向かった。1990年モンゴル人民革命党の一党独裁体制を廃し,1992年の新憲法には社会主義の表現が消え,国名も単に〈モンゴル〉と改められた。市場経済への移行,対外開放も急速に進められている。1996年の総選挙では野党連合が人民革命党に圧勝し,非共産系政権が発足したものの,翌年の大統領選挙では人民革命党出身のバガバンディが現職大統領を破った。1997年世界貿易機関(WTO)に加。2000年7月総選挙では人民革命党が圧勝し,政権を奪取。2004年6月総選挙で,人民革命党と野党・祖国民主連合の議席が伯仲した。2005年の大統領選挙では,前首相で人民革命党党首,国会議長のエンフバヤルが当選。2009年5月の大統領選挙でエルベグドルジ元首相が当選。
→関連項目経済連携協定外モンゴル蒙古

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

モンゴル【Mongolia】

正式名称=モンゴル国Mongol ulus面積=156万6500km2人口(1992)=215万6300人首都=ウランバートルUlaan‐baatar(日本との時差=-2時間)主要言語=モンゴル語(ハルハ方言)通貨=トゥグルクTöglög
[概観]
 アジア大陸東北部に位置する,モンゴル人による国家。1924年より90年までは,モンゴル人民共和国といった。〈モンゴル〉というと,地理的ないしは民族的名称として,中華人民共和国の内モンゴルなども含める場合があるので,日本では,国家名としては区別して〈モンゴル国〉と表記することもある。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

モンゴル
Mongol

正式名称 モンゴル国 Mongol Uls。
面積 156万4116km2
人口 276万5000(2011推計)。
首都 ウラーンバートル

1924~92年はモンゴル人民共和国。アジア大陸の中部,モンゴル高原にある内陸国。北をロシア,他の3方を中国に囲まれる。行政上は 18の州 (アイマク ) と3特別市 (ウラーンバートル,ダルハン,エルデネト) に分かれる。地形は北西部の山地と,南東部の東部モンゴル高原に大別される。国土の平均標高は 1580m。山地は西部国境線沿いのモンゴルアルタイ山脈が 4000m級の高山を連ね,山容も険しいが,北西部のハンガイ山脈,北東部のヘンティー山脈では高度も減じ,山容も穏やかである。東部モンゴル高原は大部分が砂礫土壌の半ステップで,ヤギ,ヒツジ,ラクダが放牧されている。南部の国境沿いには植生のまばらなゴビが広がる。内陸の高原にあるため,大陸性気候で,年降水量は 50~300mm,気温の日較差,年較差がともに大きい。山脈の北斜面は比較的降水量が多く,森林が繁茂している。ハンガイ山脈,ヘンティー山脈ではなだらかな山腹に草原が広がり,ヒツジとウシの放牧が盛ん。北斜面を流れるオルホン川,セレンゲ川 (→セレンガ川 ) 流域ではコムギや飼料作物などが栽培されている。住民の大部分はモンゴル系のハルハ族で,西部や北部には同じモンゴル系のオイラート族やブリヤート族も住む。西端のバヤンウルギー州はチュルク語系のカザフ族が多数を占める。公用語はモンゴル語系のハルハ語。主産業は牧畜と,畜産品加工の軽工業であるが,建設・建材工業,また特に鉱業の発展に力が注がれており,三つの特別市がその中心となっている。鉄道は未発達であるが,自動車道と航空路が首都と州都の間を結んでいる。 (→モンゴル史 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典内のモンゴルの言及

【モンゴル族】より

…アルタイ系の民族の一つ。言語学的にモンゴル系の諸言語(モンゴル諸語)を話すか,かつて話していた人々の子孫を指す。その主要な居住地は,モンゴル全域,中華人民共和国の内モンゴル(蒙古)自治区,新疆ウイグル(維吾爾)自治区,ロシア連邦のブリヤート共和国,カルムイク共和国である。…

【遊牧】より

…これら定着農耕的村落や都市民との,畜産物と農産物との交換という,流通上のかかわりを牧畜民がもち始めるとともに,1ヵ所を本拠として定める移牧的,つまりより計画的移動をする牧畜形式が発生したと考えられる。ただしこの地域でも,なお遊牧的生活は残りつづけただけでなく,中央アジアやモンゴル草原に牧畜が展開し,ラクダの家畜化とともに半砂漠が牧畜の適地とみなされ始めると,遊牧民は定着的農耕民と対立し,固有な生活様式,社会組織,支配機構をもつものとして立ち現れてくることになる。 その社会組織の一つの特徴は,父系的親族組織であり,壮年男性を中心とした一種の戦士的集団の形成である。…

※「モンゴル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

多文化主義

マルチ・カルチュラリズムともいう。さまざまな人種,民族,階層がそれぞれの独自性を保ちながら,他者のそれも積極的に容認し共存していこうという考え方,立場。「人種のるつぼ」的な同化主義に対抗する考え方で,...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

モンゴルの関連情報