ハッカ(客家)(読み)ハッカ(英語表記)Hakka; Ke-jia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハッカ(客家)」の意味・わかりやすい解説

ハッカ(客家)
ハッカ
Hakka; Ke-jia

中国の広東省を中心に広西,福建,江西の諸省に住み,移住民として在来の住民 (本地人) から区別されてきた住民をいう。ハッカ広東方言で,クーチヤすなわち客人の意。かなり古く,華北から南方へ移住した漢民族一派ともいわれ,広東語系のハッカ (客家) 方言を話す。農業,手工業に従事し,海外への移民も多い。劣等地を耕作する貧農が多く,地主層でも科挙受験を妨害されるなど,本地人から種々の差別を受け,しばしば械闘 (かいとう) を起した。洪秀全ら太平天国の指導者にはハッカ出身者が多い。今日では多くのハッカが台湾,ホンコンほか,東南アジア諸国に移住している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android