フレミング(Paul Fleming)(読み)ふれみんぐ(英語表記)Paul Fleming

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

フレミング(Paul Fleming)
ふれみんぐ
Paul Fleming
(1609―1640)

ドイツ詩人。ザクセン出身。遠隔の地へのあこがれに誘われ、モスクワ(1633~34)およびペルシア(1636~39)への遠征使節団の一員となる。オーピッツ影響から出発したが、バロック詩特有の超個人的形式性、思想性、大げさな形象はみられず、生活と作品を統一する詩人の自意識から生まれた素朴な心にしみ入る叙情性は、ギュンターゲーテの体験詩につながってゆく。

小泉 進]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例