自意識(読み)ジイシキ(その他表記)self-consciousness

デジタル大辞泉 「自意識」の意味・読み・例文・類語

じ‐いしき【自意識】

自分自身についての意識周囲と区別された自分についての意識。自己意識。「自意識が強い」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「自意識」の意味・読み・例文・類語

じ‐いしき【自意識】

  1. 〘 名詞 〙 自分自身についての意識。外界他人と区別された、自我としての意識。自我意識。自己意識。自覚
    1. [初出の実例]「蓋し現代の一弊は人々が自意識の過度なることなり」(出典:新楽劇論(1904)〈坪内逍遙〉緒論)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自意識」の意味・わかりやすい解説

自意識
じいしき
self-consciousness

外的存在に関する意識と対立し,自我がおのれを感じ,考え,意志し,行為する多様な働きを統一する自己同一的な主体としての意識。本質的な反省的意識であり,幼年期には存在しない。普通には自己の活動や体験,あるいはそれらの自我との関係の意識として現象し,さらに進んでは自己を独自の同一的存在としてとらえるが,それはむしろ自己認識の性格がつよい。自意識は内に向けられたさめた意識であり往々非活動性を招き,病的に高じると孤独感と結びつく。自意識の反省的性格を指摘したのはトマス・アクィナスであり,デカルトは自意識の独特の明証性に真理体系の土台をおいた。自己を価値あるものとして意識する自意識は自覚である。「汝みずからを知れ」を哲学主題としたソクラテス以来,自覚の達成は哲学の一つの典型であった。真なる自己認識をもとにして,自己のおかれた状況のなかで適切な態度決定をすることが自覚の本義である。 (→コギト・エルゴ・スム )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android