ライマー‐ティーマン反応(読み)らいまーてぃーまんはんのう(英語表記)Reimer-Tiemann reaction

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ライマー‐ティーマン反応
らいまーてぃーまんはんのう
Reimer-Tiemann reaction

フェノール類アルカリの存在下にクロロホルムと加熱してホルミル基アルデヒド基)を導入する反応。1876年ドイツのライマーKarl Ludwig Reimer(1845―1883)は、フェノールをアルカリの存在下でクロロホルムと加熱してサリチルアルデヒド生成をみいだし、同年ドイツのティーマンJohann Karl Ferdinand Tiemann(1848―1899)は、これを応用してバニリンを合成した。

[湯川泰秀]


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化学辞典 第2版 の解説

ライマー-ティーマン反応
ライマーティーマンハンノウ
Reimer-Tiemann reaction

フェノールとクロロホルムをアルカリ水溶液中で反応させて,o-およびp-ヒドロキシベンズアルデヒドを生成する反応.

o-/p-の生成比は,溶媒やベンゼン環置換基によってかわる.ベンゼン環に電子求引性基をもつフェノールでは収率が低く,また,フェニルエーテルは反応しない.クロロホルムから生じたジクロロカルベンCCl2の求電子置換機構が考えられている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のライマー‐ティーマン反応の言及

【バニリン】より

…古くは配糖体コニフェリンを希硫酸で加水分解してコニフェリルアルコールを得,これを酸化してバニリンとした。(2)グアヤコールからの製法 グアヤコールとクロロホルムまたはクロラールを,アルカリ存在下で縮合させ(ライマー=ティーマン反応),それを酸化して合成する。(3)そのほか,オイゲノールまたはサフロールを原料とする方法もある。…

※「ライマー‐ティーマン反応」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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