半自律的作業集団(読み)はんじりつてきさぎょうしゅうだん(英語表記)semi-autonomous work group

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「半自律的作業集団」の意味・わかりやすい解説

半自律的作業集団
はんじりつてきさぎょうしゅうだん
semi-autonomous work group

ベルトコンベヤー方式を廃止したボルボ自動車会社カルマー工場で導入された新しい作業組織。チーム作業方式とも呼ばれる。5~15名のチームの中で,だれがどのような仕事を,どのような手順や速さで行なうかを自分たちで決定する。作業チームごとに独自の職場出入口や休憩コーナーが設定され,自分たちで仕事と休息の時間を決めることができる。またチームリーダーを自ら選び,リーダーとメンバーの間は民主的な関係になっている。週または1ヵ月の生産目標は管理者との交渉によって決められるため,半自律的であると考えられている。この新しい作業方式は,労働者の自律性の尊重という観点から「労働の人間化」の重要な方策とされ,ILO (国際労働機関) などがその普及を進めている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android