和釘(読み)わくぎ

事典 日本の地域ブランド・名産品 「和釘」の解説

和釘[工芸用具・工芸材料]
わくぎ

四国地方愛媛県地域ブランド
松山市で製作されている。砂鉄を灰で還元してつくった不純物の極めて少ない純鉄を使用古来からの製法でつくられる和釘は、錆の浸食表面までに留まり、1000年以上役目を果たすことができるという。そのため、近年では文化財再建や修復作業に使われている。愛媛県伝統的特産品。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

世界大百科事典(旧版)内の和釘の言及

【釘】より

…現在の鉄釘は鉄線製で,洋丸釘といわれる。しかし,明治以前の釘はすべて鍛造品で,和釘,あるいは断面が方形であるので角釘と呼ばれる。鍛造のために,和釘は一般に大型で,建築物や造船に多く用いられた。…

【建築金物】より

…補強金物は,長押(なげし),垂木(たるき),裏板などを打ち止める釘,扉板など厚い板をはぎ合わせる合釘(あいくぎ),床板や縁板を裏から根太(ねだ)に引きつける目鎹(めかす),二つの材を引き合わせる(かすがい)などがあり,古代から用いられている。釘は一般に和釘と呼ばれるもので,断面が正方形をしており,頭部に特徴がある。古代にはさまざまな形のものがあって,法隆寺金堂や五重塔では大小数十種類の釘が用いられていたが,中世以降は頭部を平たく巻いた巻頭(まきがしら)が多くなる。…

※「和釘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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