国家安全企画部(読み)こっかあんぜんきかくぶ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「国家安全企画部」の意味・わかりやすい解説

国家安全企画部
こっかあんぜんきかくぶ

韓国中央情報部 (KCIA) の後身で,(1) 国外情報と国内保安情報の収集,(2) 国家機密保持,(3) 内乱罪など特定犯罪の捜査を担当する。 KCIA時代は滞日中の金大中氏拉致,金戴圭部長を首謀者とする朴大統領暗殺などの事件を引起した。 1980年末,機能を縮小して国家安全企画部 (NSP) と改称。安企部は政府部内でも北朝鮮政策や国内民主化をめぐって強硬派牙城だとされてきたが,93年2月,金泳三大統領率いる文民政権発足と,同3月の張世東元安企部長の逮捕をきっかけに国内の情報収集活動や政治介入から一切手を引き,対象をスパイ活動や産業技術情報などに限定する機構改革に着手した。 99年より名称を国家情報院と改め,特に海外情報収集ならびに情報提供を強化する指針を打出した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android