日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝日(新潟県)」の意味・わかりやすい解説
朝日(新潟県)
あさひ
新潟県北端、岩船郡(いわふねぐん)にあった旧村名(朝日村(むら))。2008年(平成20)村上(むらかみ)市に合併し、村上市の中東部を占める地域となる。山形県境に位置し、三面川(みおもてがわ)の4支谷に広がり、旧村域の90%は山地。国道7号が通じ、JR羽越(うえつ)本線村上駅からバスがある。集落は高根川沿いの三面盆地に集まり、米と養蚕に頼る。葉タバコ、野菜、メロンなどの園芸農業や木工工芸品、シルクフラワー、焼物(大行(だいぎょう)焼)が盛んである。三面ダム、鈴ヶ滝などの名所や、慶長(けいちょう)年間(1596~1615)には越後(えちご)の「黄金(こがね)山」とうたわれた鳴海金山遺跡(なるみきんざんいせき)(高根金山遺跡)があり、県指定無形民俗文化財の大須戸(おおすど)能なども伝わり、観光地としても知られる。奥三面の集落にはマタギの風俗が残っていたが、現在は失われた。
[山崎久雄]
『『朝日村史』(1980・朝日村)』
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