液化装置(読み)えきかそうち

百科事典マイペディア 「液化装置」の意味・わかりやすい解説

液化装置【えきかそうち】

気体液体に変化させるための装置。気体を断熱膨張させると温度が下がることを利用するのが一般的。圧縮した気体を細孔をもった弁から噴出させてジュール=トムソン効果により冷却させ,これを熱交換器に通して圧縮機に戻し,この過程を繰り返し次第に温度を下げ液化するハンプソン=リンデの液化法,円筒内で断熱膨張によって冷却した空気を,流入してくる気体の予冷に用いるクロード液化法,その改良であるクロード=ハイランド液化法などがある。液化装置によってつくられる液体ヘリウム液体窒素は,物質科学分野の低温物性研究のほか近年では広く物理・化学・生物の基礎研究にも用いられ需要が増大している。

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