渡嶋(読み)わたりのしま

改訂新版 世界大百科事典 「渡嶋」の意味・わかりやすい解説

渡嶋 (わたりのしま)

古代の蝦夷関係の記事に散見する地名。《日本書紀》《続日本紀》《日本後紀》《三代実録》《日本紀略》《扶桑略記》《類聚三代格》などにみえる。7世紀半ばから9世紀末までの間,日本海沿岸の北部に存在した。その所在地については,渡島(おしま)半島付近とする説もあるが,記事によって,北海道津軽地方,出羽国管内のいずれとも見ることが可能である。渡嶋に対する認識自体が時代によって変化している可能性もあり,所在地の比定は不可能。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android