磐余池(読み)いわれのいけ

精選版 日本国語大辞典 「磐余池」の意味・読み・例文・類語

いわれ‐の‐いけ いはれ‥【磐余池】

上代、奈良県桜井市池之内付近に造られたという池。歌枕
万葉(8C後)三・四一六「ももづたふ磐余(いはれのいけ)に鳴く鴨を今日のみみてや雲隠りなむ」

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日本歴史地名大系 「磐余池」の解説

磐余池
いわれのいけ

日本書紀」履中天皇二年一一月条に「磐余池を作る」、同三年一一月六日条に「天皇、両枝船を磐余市磯池に泛べたまふ」とある。「万葉集」巻三に

<資料は省略されています>

とみえるほか、「日本書紀」継体天皇七年九月条の長歌にも磐余池が詠まれ、「枕草子」「拾遺集」「続拾遺集」などにも取上げられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の磐余池の言及

【磐余】より

…石村,石寸とも表す。《日本書紀》には,神武東征神話の中に磐余邑の起源説話がみえるほか,5~6世紀の天皇の宮号として磐余稚桜宮(いわれのわかざくらのみや),磐余甕栗宮(みかくりのみや),磐余玉穂宮(たまほのみや),磐余池辺双槻宮(いけのへのなみつきのみや)がみられる。《万葉集》の大津皇子の歌などにも詠まれた磐余池は,いまもその痕跡をとどめるが,用明天皇の磐余池辺双槻宮や磐余池上陵(いけのえのみささぎ)はこの池の近くに営まれた。…

※「磐余池」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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