税所・済所(読み)さいしょ

精選版 日本国語大辞典 「税所・済所」の意味・読み・例文・類語

さい‐しょ【税所・済所】

〘名〙
① 平安・鎌倉時代の国衙役所の一つ。また、その職員。その国の租税・官物の収納事務をつかさどった。検校、惣判官代、大判官などの職員があり、はじめ国守によって補任されたが、のちに世襲して土着化し、税所を姓とすることがあった。
東大寺文書‐四・四五(長保二年)(1000)伊賀国税所勘申案「伊賀国税所〈案文〉勘申東大寺長保二三両年御封調庸租白米等所済事」
神社所領の年貢公事の収納をつかさどるために設けられた事務所。〔神宮雑例集(1202‐10頃)〕

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