言葉の露(読み)コトバノツユ

デジタル大辞泉 「言葉の露」の意味・読み・例文・類語

ことば‐の‐つゆ【言葉の露】

言葉の美しいこと、また、はかないことを露にたとえていう語。
「―のたまづさの、心の花も色添ひて」〈謡・井筒
重陽節句に作られた詩歌を、菊の露にちなんで露にたとえた語。
九重のとのへも匂ふ菊のえに―も光そへつつ」〈拾遺愚草・中〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「言葉の露」の意味・読み・例文・類語

ことば【言葉】 の 露(つゆ)

① ことばの美しくはかないことを露にたとえていう語。ことのはの露。
玉葉(1312)釈教・二六六一「かきつめし言葉の露の数ごとに法の海にはけふや入るらん藤原長方〉」
② 重陽の節供の際、菊の露にちなんで、詩歌を露にたとえたもの。
※教家本月清集(1204頃)下「おほかたのこよひの月はくまもなきことばの露にさみだれぞふる」

ことのは【言葉】 の 露(つゆ)

ささめごと(1463‐64頃)上「ことの葉の露も色うつろひ、心の花も匂ひすくなくなり侍となむ」

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