遺勅(読み)ユイチョク

デジタル大辞泉 「遺勅」の意味・読み・例文・類語

ゆい‐ちょく【遺勅】

いちょく(遺勅)」に同じ。
葬礼御事、かねて―ありしかば」〈太平記二一

い‐ちょく〔ヰ‐〕【遺勅】

後世に残された勅命遺詔

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精選版 日本国語大辞典 「遺勅」の意味・読み・例文・類語

い‐ちょく ヰ‥【遺勅】

〘名〙 後の世にのこされた勅命。天皇遺言(ゆいごん)。遺詔。
扶桑略記(12C初)舒明元年正月四日「先皇遺勅、田村皇子宣天位、偏順遺詔、不更議

ゆい‐ちょく【遺勅】

〘名〙 後の世にのこされた勅命。天子の遺言(ゆいごん)。遺詔。いちょく。
※太平記(14C後)二一「葬礼の御事、兼て遺勅(ユイチョク)有しかば」

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世界大百科事典(旧版)内の遺勅の言及

【遺言】より

…したがって,この場合には,方式上無効となる確率はさらに低くなっている。【鳥居 淳子】
【日本における遺言の歴史】
 天皇が生前に死後の皇位継承,葬送やその他について指示したものは遺詔(ゆいしよう)・遺勅(ゆいちよく)という。古代では《万葉集》に大宰帥大伴旅人が病に際し,庶弟の稲公やおいの胡麿を呼びよせて〈遺言〉をしようとしたとあり,死を予期したときに遺言することが行われていたことが知られる。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」