金聾（読み）カナツンボ

デジタル大辞泉

かな‐つんぼ【金^×聾】

耳が全然聞こえないこと。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かな‐つんぼ【金聾】

〘名〙

① 全く耳の聞こえないこと。また、その人。

※俳諧・俳諧三部抄（1677）上「時鳥千々にものこそかなつんほ〈和序〉」

※歌舞伎・彩入御伽草（1808）両国鰻屋の場「瘡(かさ)を患って、金聾(カナツンボ)になりやしたから、坊主にして善光寺様へ遣はしやす」

② 音楽の鑑賞など耳を通して理解する能力に欠けていること。また、その人。

※咄本・一休咄（1668）四「その中より金聾(カナツンボ)の耳へも入やすき詩を書ぬき」

かな‐つんぼう【金聾】

〘名〙 ＝かなつんぼ（金聾）

※仮名草子・東海道名所記（1659‐61頃）六「瘡毒うちに責ては筋ちぎれ、骨くじけて、いごう引つり、かなつんぼうになりつつ」

出典　精選版 日本国語大辞典