鬼一(読み)きいち

精選版 日本国語大辞典 「鬼一」の意味・読み・例文・類語

きいち【鬼一】

〘名〙 文楽人形の頭(かしら)一つ。「鬼一法眼三略巻」の鬼一法眼に用いるところから出た名称。老立役に用い、フキ眉、寄り目の頭(かしら)ほかに「仮名手本忠臣蔵九段目加古川本蔵などに用いる。〔楽屋図会拾遺(1802)〕

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「鬼一」の解説

鬼一
(通称)
きいち

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
鬼一法眼三略巻
初演
享保16.12(大坂・嵐国石座)

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世界大百科事典(旧版)内の鬼一の言及

【人形浄瑠璃】より

…(8)耳の動く仕掛が,47年《義経千本桜》の狐忠信から。
[人形の首]
 人物の性別,老幼,性格,境遇などに応じて,男の首(かしら)には,老年に〈鬼一(きいち)〉をはじめ9種,中年には〈文七(ぶんしち)〉をはじめ20種,若者には〈源太(げんだ)〉をはじめ5種,あわせて34種がある。女の首は,老年に〈婆(ばば)〉をはじめ3種,中年に〈老女形(ふけおやま)〉をはじめ4種,若い女性には〈娘〉をはじめ7種,あわせて14種がある。…

※「鬼一」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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