γ-ブチロラクトン(読み)ブチロラクトン

化学辞典 第2版 「γ-ブチロラクトン」の解説

γ-ブチロラクトン
ブチロラクトン
γ-butyrolactone

dihydro-2(3H)-furanone.C4H6O2(86.09).γ-オキシ酪酸ラクトンともいう.γ-ブロモ酪酸をナトリウムエトキシドで処理するか,1,4-ブタンジオールと水蒸気を銅触媒上に通じて得られる.また工業的には,無水マレイン酸のNi-Re触媒による還元により,テトラヒドロフランとともに製造される.油状の液体.融点-44 ℃,沸点206 ℃,89 ℃(1.6 kPa).1.1286.1.4348.水,エタノール,エーテルベンゼンに可溶.熱アルカリ溶液で加水分解される.アンモニア性硝酸銀を還元する.ポリ(ビニルピロリドン)ピペリジンフェニル酢酸,ビタミン B12DL-メチオニンなどの合成中間体.また,ポリアクリロニトリル酢酸セルロースポリスチレンなどの溶剤として用いられる.[CAS 96-48-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android