アオウミウシ(読み)あおうみうし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アオウミウシ」の意味・わかりやすい解説

アオウミウシ
あおうみうし / 青海牛
[学] Glossodoris festiva

軟体動物門腹足綱ドーリス科のウミウシ本州から九州にかけて分布し、岩磯(いわいそ)にもっとも普通にみられる。体は細長くナメクジ状で体長約30ミリメートル。体表は滑らかで外套(がいとう)の地色は藍青(らんせい)色、背の中央には黄色縦帯、その両側には黄色の斑列(はんれつ)があって周縁も黄色。触角朱色で、約30個のひだがある。えらも朱色で半円形に肛門(こうもん)を囲み、鰓葉(さいよう)は12本内外の単葉状である。産卵期は5~8月で、磯に白いリボン状の卵を渦巻状に産み付ける。

[奥谷喬司]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アオウミウシ」の意味・わかりやすい解説

アオウミウシ
Hypselodoris festiva

軟体動物門腹足綱ドーリス科。体長 4cm。体は細長く,軟らかくナメクジ状。体表はなめらかで,鮮かな青色地に,背正中線に黄白色の縦帯,その両側に黄色斑列がある。周縁も黄色。触角は鮮かな朱色で約 30の細かいひだがある。鰓は肛門を半円形状に囲んでおり,鰓葉は 12枚内外あっておのおのに朱色の縦帯がある。殻はない。本州陸奥湾以南の潮間帯より浅海の岩礁地にすむ。5~8月に白いリボン状の卵塊を産む。

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