あけび細工(読み)あけびざいく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

あけび細工
あけびざいく

山野に自生するアケビの類のつるを用いた細工物。日本には、アケビ、ゴヨウアケビ、ミツバアケビがあるが、細工に適するのは折れにくいミツバアケビのみである。それも、8~9月に採集した秋つるが最適である。採取したつるは、煮沸あるいは蒸気に当ててから数週間流水に浸して皮をはぐ。さらに漂白して純白に近い白色となったものを、節取器、蔓(つる)割器、小刀、錐(きり)などを用いて細工する。漂白後さらに染色するときは、塩基性、植物性を問わず直接染料を用いる。編み方には、ざる編(渦巻編)、菊底編、井桁(いげた)編、ぐみ編、松葉編などを基本としてさまざまな応用編があり、配色とくふう次第で各種模様をつくることができる。製品としては、土瓶敷(どびんしき)、果物籠(かご)、花籠、手提(てさげ)籠、状差し、スリッパ、玩具(がんぐ)、おしぼり入れなどがあるが、籠のような箱状のものをつくるには、木製の底編型や木型(角形、丸形)がくふうされている。おもな生産地としては長野県野沢温泉地方が有名。[秋山光男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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