井桁(読み)いげた

精選版 日本国語大辞典「井桁」の解説

い‐げた ゐ‥【井桁】

〘名〙
井戸の上部のふちを、地上で井の字形に組んだ木の囲い
※謡曲・金札(1384頃)「深きいげたを切るなるは、欄井(らんせい)のつるべ縄」
② 井の字の形。また、材を井の字の形に組み合わせたもの。根がらみ。天井、障子などの継組など。
(1963)〈真継伸彦〉三「大きな薪を井桁に組んで」
③ 紋所の名。「井」を菱形に図案化したもの。かげの井桁、から井桁、ひし井桁、ふと井桁、みつ井桁、破井桁などの種類がある。特に、江戸時代、彦根藩主井伊家の定紋として有名。
※長倉追罰記(15C中)「山中は日扇、溝口は井桁、但三葉かしはを打事も有」
④ 数の四をいう魚小売商などの符牒(ふちょう)

ゆ‐げた【井桁】

〘名〙 「いげた(井桁)」の変化した語。
※天草本伊曾保(1593)狐と、野牛の事「キツネ トンデ yuguetano(ユゲタノ) ウチニ トビアガッテ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉「井桁」の解説

い‐げた〔ゐ‐〕【井桁】

木で井の字の形に組んだ井戸のふち。
井の字の形。また、井の字の形に組んだもの。
井の字をひし形に図案化した文様・紋所・マーク。住友グループ各企業のシンボルマークとして多く使われる。
ハッシュマーク

ゆ‐げた【井桁】

いげた」の音変化。
「キツネ飛ンデ―ノウチニ飛ビ上ガッテ跳ネ」〈天草本伊曽保・狐と野牛〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア「井桁」の解説

井桁【いげた】

井戸を上から見た形を図案化した模様で,正方形井筒,ひし形を井桁というが,普通あまり区別されない。紋章衣服の模様に応用され,代表的な絣(かすり)模様の一つとなっている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

巡視船

海上保安庁に所属し海上の警備と救難業務を行なう船。外洋で行動する大型で航洋性があるものを巡視船といい,港内や湾内などのかぎられた水域で行動する 100総t程度以下の小型のものを巡視艇と呼ぶ。武器として...

巡視船の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android