あなり(読み)アナリ

デジタル大辞泉 「あなり」の意味・読み・例文・類語

あ◦なり

[連語]連語あんなり」の撥音の無表記。
「男の塚ども今も―◦なる」〈大和・一四七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「あなり」の意味・読み・例文・類語

あ‐・なり

  1. 〘 連語 〙 ( 動詞「あり(有)」の連体形に伝聞推定の助動詞「なり」の付いた「ありなり」の音便形「あんなり」の「ん」の無表記 ) あるようだ。あるそうだ。あるという。
    1. [初出の実例]「するがの国にあなる山のいただきに」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
    2. 「猫のへあがりて猫またに成りて、人とる事はあなる物を」(出典:徒然草(1331頃)八九)

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