アネサラ(読み)あねさら

日本歴史地名大系 「アネサラ」の解説

アネサラ
あねさら

漢字表記地名「姉去」のもとになったアイヌ語に由来する地名。当地一帯は近代に入り姉去あねさる村に包含された。仮名表記は「アネサラ」「ア子サラ」(「東蝦夷地場所大概書」、玉虫「入北記」など)のほか「アネイサラ」「ア子イサラ」(「協和私役」、板本「東蝦夷日誌」、「戊午日誌」毘保久誌)、「アンネサラ」「アン子サラ」(協和私役・廻浦日記)もある。「戊午日誌」(毘保久誌)は語義について「細長く尖りし蘆荻多くあるが故に号るとかや。ア子とは細く尖りしことを云也。サラはシヤリの訛り也。則蘆荻をさして云也」とある。「東蝦夷地場所大概書」の「ニイカツフ川」の川通り夷人住居地名の一として「アネサラ村 夷人家四軒 ソリハラエより弐拾五丁」とみえ、「協和私役」には「ニイガツプ川」上流のアイヌは「六所に散住」し、「三をアンネサラと云」(安政三年九月四日条)とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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