アフダル山地(読み)アフダルさんち(その他表記)Akhḍar

改訂新版 世界大百科事典 「アフダル山地」の意味・わかりやすい解説

アフダル山地 (アフダルさんち)
Akhḍar

リビアにも同名の山地があるが,通常はオマーン湾に面するバティナ海岸平野の内陸側を,北西から南東に走るハジャル山脈の中央部(最高峰は3101m)をさす。アフダルはアラビア語で〈緑〉を意味する。標高約2000mに位置する広大な平原は,オマーンの心臓部にあたり,地下水の豊富な場所で多くの村落孤立して自給自足の生活を営む。オマーン社会の特性をなす〈孤立〉はここに由来する。サイクには兵営と空軍基地がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアフダル山地の言及

【リビア】より

…東のキレナイカと西のトリポリタニアにわずかに広がる海岸平野および付近の丘陵地帯は比較的雨量に恵まれた肥沃な地域で,人口の大半はここに集まっている。シドラ湾の東側,キレナイカ北部に突き出た半島を走るアフダル山地al‐Jabal al‐Akhḍal(標高500~600m)は,高地部分は年平均400~500mmの降水量のある森林地域であり,小麦,オリーブなどの栽培と牛・ヤギの放牧地をなす。 山地周辺の丘陵は雨量が少ない半砂漠状のステップ地帯となっている。…

【アラビア半島】より

…なお,地層のかわり目には,浸食の程度の差によって生じるケスタとよばれる地形が数列にわたってみられ,急な崖を西に向けている。 なお,アラビア半島の南東端のオマーン湾に臨む地方はゴンドワナ大陸に由来する陸塊とは異質であり,アルプス・ヒマラヤ造山帯に属する褶曲山脈,アフダル山地(最高峰3018m)が横たわっている。 海岸部の平野は,東部のペルシア湾岸地方などを除いては全般に狭小である。…

※「アフダル山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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