オマーン湾(読み)オマーンわん(その他表記)Gulf of Oman

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オマーン湾」の意味・わかりやすい解説

オマーン湾
オマーンわん
Gulf of Oman

アラビア海北西部,アラビア半島東部のオマーンイランの間にある海域で,ホルムズ海峡を通じてペルシア湾とつながっている。東西の長さは約 560km,オマーンのラスアルハッド Ra's al-Haddから,イラン─パキスタン国境のジワニ湾付近との間の幅は約 320km。オマーン沿岸にはソハール,アルハーブーラ,首都マスカット,ムトラ,スールの,イラン沿岸にはジャースク,バンダルベヘシュティ(旧チャーバハール)の各港がある。漁業も行なわれるが,アラビア海およびインド洋と,ペルシア湾岸の産油地帯を結ぶ航路としての役割が重要である。世界の主要な石油輸出国および輸入国はオマーン湾の安全保障に関心を寄せている。

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改訂新版 世界大百科事典 「オマーン湾」の意味・わかりやすい解説

オマーン湾 (オマーンわん)
Gulf of Oman

ペルシア湾とアラビア海を隔てるほぼ三角形の海域で,北辺はイランとパキスタンの沿岸,東辺はアラビア海,南辺はオマーン沿岸にあたる。アラビア語でKhalīj `Umān。西端はホルムズ海峡を通じて,ペルシア湾に接続する。ホルムズ海峡を出るタンカーが次に通過する重要海域であり,オマーン政府が海上パトロールをしている。オマーンが古くからイランや南アジア方面との交流を深めることができたのも,この海域を通じてである。オマーン側にはマスカト,スールなどの港がある。
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百科事典マイペディア 「オマーン湾」の意味・わかりやすい解説

オマーン湾【オマーンわん】

アラビア海北西の湾で,東西約550km,最大幅約300km。北西はホルムズ海峡でペルシア湾につづく。主要港はイラン側にバンダル・アッバース,ジャースク,オマーン側にマスカット,スールなどがある。
→関連項目マスカット

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オマーン湾」の意味・わかりやすい解説

オマーン湾
おまーんわん
Daryā-ye Oman

アラビア海の北西に連なる支湾。北はイランのマクラーン海岸、南はアラビア半島のオマーンの海岸で画され、北西はホルムズ海峡を経てペルシア湾につながる。長さ約500キロメートル、幅約300キロメートル。イラン側にジャースク、チャーバール、オマーン側にマスカットなどの港がある。沿岸は酷暑で乾燥する。

[末尾至行]

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世界大百科事典(旧版)内のオマーン湾の言及

【ペルシア湾】より

…現在,湾岸にはイランのほかにアラブ系のイラク,クウェート,バーレーン,カタル,アラブ首長国連邦の諸国がある。現代においてはホルムズ海峡を境に東側をオマーン湾,西側をペルシア湾と呼んで区別しているが,10世紀のアラブの地理学者マスウーディーによると,当時のペルシア湾はオマーン湾を含む海域と考えられていた。同時期の地理学者イスタフリー,イブン・ハウカルの場合,その範囲はさらにひろがって,アラビア海,インド洋までがその海域にいれられている。…

※「オマーン湾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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