改訂新版 世界大百科事典 「アブーカーミル」の意味・わかりやすい解説 アブー・カーミルAbū Kāmil生没年:830ころ-930ころ 〈エジプトの計算家〉と呼ばれ,カイロで活躍した代数学者。彼が著した現存の代数学書は,フワーリズミーの研究を受けつぎながらも,より高度な問題を含み,さらに代数の幾何への応用にも言及している。それらはのちの代数学者に大いに利用された。また一次,二次不定方程式の研究も付されている。著作の一部はヘブライ語,ラテン語に訳され,13世紀フィボナッチ(ピサのレオナルド)にも影響を与えた。執筆者:三浦 伸夫 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by