改訂新版 世界大百科事典 「アブードゥラフ」の意味・わかりやすい解説
アブー・ドゥラフ
Abū Dulaf
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…彼の興味の中心は聖地とメッカ巡礼であり,この部分だけで全体の3分の1以上を占めている。 このほかにアッバース朝カリフが921年にボルガ地方へ派遣した使節団の一人イブン・ファドラーンの《旅行報告書》,サーマーン朝スルタンの中国使節(942ごろ)アブー・ドラフAbū Dulaf(生没年不詳)の《中国インド紀行》,グラナダ生れの旅行家アブー・ハーミドAbū Ḥāmid(1080‐1169)の諸旅行記,同じくスペイン生れのイブン・サイードIbn Sa‘īd(1213‐86)の諸旅行記,バグダード生れのアブド・アルラテーフAbd al‐Laṭīf(1162‐1231)の知性あふれる《エジプト紀行》,マムルーク朝下《アミール・ヤシュ・ベクのアナトリア・トルコ紀行》,同じくマムルーク朝下のスルタン,カーイト・バイ(在位1468‐96)の《ヒジャーズ紀行》などが代表的なものである。このほかアラビア語以外にもバルフ生れのペルシア人ナーシル・ホスロー(1003‐61)の《サファル・ナーマ》(ペルシア語),オスマン帝国の軍人旅行家エウリヤ・チェレビー(1611‐84)の旅行記(トルコ語)などがあり,他のジャンルに比べると少ないとはいえイスラム世界の旅行記文学は中世だけでも20以上を数える。…
※「アブードゥラフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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