大学事典 「アムハースト・カレッジ」の解説
アムハースト・カレッジ[アメリカ]
マサチューセッツ州西部の小都市に所在し,さらに西に位置するウィリアムズ・カレッジと並んで,アメリカ合衆国を代表するリベラルアーツ・カレッジ。カルヴァンのキリスト教の保守派を原動力に1821年に設立され,同志社大学の創設者新島襄と無教会派の指導者内村鑑三が学んだことで有名。大学とカレッジが分岐した20世紀初頭,人間の知性の涵養を掲げたアレキサンダー・マイクルジョンを学長に迎えてカレッジ教育の刷新を試みたが,オーソドックスな勢力と衝突し,革新と伝統の相克の中で,質の高いリベラルアーツ教育の素地を築いた。大学進学者が急増した1920年代,学生数600への削減を実施し,少人数教育を強調した。数少ない卒業生の中から,経済学と理学系のノーベル賞受賞者を4名出している。現在の学生数は約1600で,隣接するマサチューセッツ大学,および近隣のスミス,マウントホリョーク,ハンプシャーの諸カレッジとコンソーシアムを形成している。
著者: 立川明
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報