ハンプシャー(読み)はんぷしゃー(英語表記)Hampshire

翻訳|Hampshire

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハンプシャー」の意味・わかりやすい解説

ハンプシャー(イギリス)
はんぷしゃー
Hampshire

イギリス、イングランド南部、イギリス海峡に面するカウンティ(県)。面積3689平方キロメートル、人口124万0032(2001)。県都ウィンチェスター。1997年ポーツマスサウサンプトンの2地区をユニタリー・オーソリティー(一層制地方自治体)として分離した。海岸線には白亜紀層の海食崖(がい)が発達するが、テスト川の河口には三角江が深く内陸へ入り込み、ポーツマスとサウサンプトンという二つの良港が立地する。ロンドンの外港の役割を果たしてきたこの二つの港町がある一帯は、貿易、商業、輸入原料加工業が発達し、県内経済活動の中心地域を形成している。内陸の丘陵地帯と沿岸低地では園芸農業と酪農が盛んである。ボーンマスクライストチャーチのような保養地を中心に、観光・サービス産業の発展も注目される。

[久保田武]


ハンプシャー(動物)
はんぷしゃー
Hampshire

哺乳(ほにゅう)綱偶蹄(ぐうてい)目イノシシ科の動物。家畜ブタの1品種で、イギリスのハンプシャー原産の薄皮ブタを、アメリカ合衆国マサチューセッツ、ケンタッキー両州で飼育、改良したものである。肩から前肢にかけて帯状白斑(はくはん)をもった黒色のブタで、耳は立ち、鼻はとがり、活発、強健で、アメリカではデュロックに次いで多く飼われている。

[西田恂子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例