アメリカテン(読み)あめりかてん(その他表記)American marten

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アメリカテン」の意味・わかりやすい解説

アメリカテン
あめりかてん
American marten
[学] Martes americana

哺乳(ほにゅう)綱食肉目イタチ科の動物。カナダ中部からアメリカ合衆国北西部の森林湿地に分布する。体長35~40センチメートル、尾長17~22センチメートル。黄褐色から褐色の美しい毛色で、のどから胸は黄色。主として夜行性で、木登りが巧み。リスネズミなどのほか果実も食べる。7~8月に交尾し、4月に1~5子を産む。巣は樹洞に草やコケを敷いてつくるが、地上の穴も利用することがある。毛皮用に乱獲されたことと、生息地である針葉樹林伐採により減少している。毛皮は、クロテンと同じくセーブルとよばれることもある。

朝日 稔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のアメリカテンの言及

【テン(貂)】より

…体長38~58cm,尾長15~30cm,体重1~2.4kg。デンマーク,スペインからヒマラヤ,モンゴルにすむムナジロテンM.foina,西ヨーロッパからシベリアに分布するマツテンM.martes,アラスカからニューメキシコに分布するアメリカテンM.americana,キエリテンM.flavigula(イラスト)などがある。 テンM.melampusは,本州,四国,九州と朝鮮半島南西部に分布する。…

※「アメリカテン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む