針葉樹林(読み)しんようじゅりん(英語表記)coniferous forest

精選版 日本国語大辞典 「針葉樹林」の意味・読み・例文・類語

しんようじゅ‐りん シンエフ‥【針葉樹林】

〘名〙 針葉樹からなる林。熱帯山地から高緯度地方の高木限界線まで広く分布垂直分布では亜高山帯によく発達する。
※北大寮歌・都ぞ彌生の雲紫に(1912)〈横山芳介〉「寒月懸れる針葉樹林

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デジタル大辞泉 「針葉樹林」の意味・読み・例文・類語

しんようじゅ‐りん〔シンエフジユ‐〕【針葉樹林】

針葉樹優占種となっている森林。主に北半球に分布。トウヒシラビソトドマツなどが多い。
[類語]木立森林密林ジャングル山林雑木林林野樹海樹林保安林防風林防雪林砂防林防砂林原生林原始林熱帯雨林熱帯降雨林熱帯林温帯林寒帯林紅樹林マングローブ広葉樹林落葉樹林照葉樹林松林杉林梅林竹林

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「針葉樹林」の意味・わかりやすい解説

針葉樹林
しんようじゅりん
coniferous forest

針葉をもつ裸子植物からなる森林の総称(→針葉樹)。マツ科スギ科ヒノキ科(→ヒノキ),イチイ科(→イチイ),マキ科イヌガヤ科(→イヌガヤ)からなる常緑樹が多く,の寿命も 3~10年に及ぶが,カラマツなどの落葉樹もあり,高木林と低木林がある。ユーラシアと北アメリカ大陸の北部を占めるタイガがおもなもの。日本では高山帯のハイマツ林,亜高山帯のコメツガシラビソトウヒ,カラマツの林,冷温帯から暖温帯アカマツクロマツスギ,ヒノキの林,冷温帯と暖温帯の中間に発達するモミツガの林などがある。材は軟質で耐久性に富み,用材として広く利用され,パルプ原料にもされる。(→群系

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デジタル大辞泉プラス 「針葉樹林」の解説

針葉樹林

石松佳による詩集。2020年刊行(思潮社)。2021年、第71回H氏賞を受賞

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世界大百科事典(旧版)内の針葉樹林の言及

【植生】より

…一つは優占種の生活形によって主として決まる相観にもとづくものである。相観は亜寒帯針葉樹林・温帯草原のように一見してとらえられ,環境と密接な関係があるので,この植生分類は簡単で便利である。この場合の分類の単位は群系formationという。…

【森林】より

… 森林植生は,標高に応じた温度変化に伴い垂直的に変化する。暖温帯域では亜山地帯(照葉樹林帯),山地帯(落葉広葉樹林帯),亜高山帯(常緑針葉樹林帯),高山帯(ハイマツ帯,森林限界以上)に区別されている。北アルプスではおよそ500m,1700m,2500mがそれぞれ亜山地帯,山地帯,亜高山帯の上限にあたり,2500m以上が高山帯となる。…

【相観】より

…世界的にみれば,気候が変われば相観は変わる。東アジアのような湿潤地域での熱帯から寒帯へという温度変化に伴っては,巨大高木を含めて3層の高木層をもち優占種がない常緑の熱帯多雨林,巨大高木層のなくなる亜熱帯多雨林,優占種が目だつ暖温帯常緑広葉樹林(照葉樹林),冷温帯落葉(夏緑)広葉樹林,亜寒帯針葉樹林,寒帯荒原(ツンドラ)へと移行する。熱帯での湿潤から乾燥へという変化に伴っては,熱帯多雨林,乾季に上層木が落葉する半常緑熱帯多雨林,全体が落葉する熱帯季節(雨緑)林,樹木を混じえた熱帯草原(サバンナ),とげ低木の生育する半砂漠,短命草本が出現する砂漠へと移行する。…

※「針葉樹林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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