アルコール定量(読み)あるこーるていりょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルコール定量」の意味・わかりやすい解説

アルコール定量
あるこーるていりょう

溶液中に含まれるエタノールエチルアルコール)の含量を測ること。酒精定量ともいう。エタノールだけが水に溶解している場合には、比重を測定して表から読み取るか、アルコール計により直接読み取る。酒類のようにエタノール以外のものが含まれるときは、蒸留してから分離した留出液中のエタノールの量を測定し、これを試料量に換算する。血液中のアルコール定量は、自動車の運転者が過失を犯した場合など、その酔度が犯罪の構成要件として必要な場合には、呼気、尿などから測定される。たとえば、呼気中のアルコールを検出するのに、酸性にしたクロム酸カリウムシリカゲルに吸着させたものをガラス管に詰め、これに一定量の呼気を通して黄色から緑色に変化する程度で決めたり、過マンガン酸カリウムの硫酸酸性溶液に通して測定したりしている。

[成澤芳男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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