アルゴンイオンレーザー

化学辞典 第2版 「アルゴンイオンレーザー」の解説

アルゴンイオンレーザー
アルゴンイオンレーザー
argon ion laser

放電によってアルゴンの1~3価のイオンの準位間で反転分布が起こるので,これを利用して発振させることのできる代表的な希ガスレーザー.可視部から紫外部でパルスおよび連続発振できるが,とくに Ar イオンの4p→4s準位間の遷移である514.5と488.0 nm の線が強く発振する.色素レーザー光励起蛍光分析ラマン分光分析,ホログラフィー,レーザー印刷,カラー表示などの光源として用いられている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアルゴンイオンレーザーの言及

【レーザー】より

…気体を媒質として用いる気体レーザーのうち,ヘリウム‐ネオンレーザー(波長3.4μm帯,1.1μm帯,632.8nm帯)は出力は小さいが,安定で単色性がよいので,長さの二次標準や精密実験に使用される。アルゴンイオンレーザー(アルゴンレーザーともいう)は514.5nm,488.0nmなど可視域で数本の強い発振線をもつほか,紫外から近赤外の広い範囲で50本以上の発振線をもつ。可視域の発振線は連続的に数Wの出力をだすことが可能で,色素レーザーの励起やラマン分光など強い光が要求される分野で多用されている。…

※「アルゴンイオンレーザー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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