色素レーザー(読み)しきそレーザー(英語表記)dye laser

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「色素レーザー」の意味・わかりやすい解説

色素レーザー
しきそレーザー
dye laser

波長が連続的に変化できるレーザーとして,物性研究その他に用途が広い。各種の色素を水,アルコール,アセトン,その他の溶媒に溶かした媒体を用いる。発振波長は紫外から赤外にわたる。パルス発振が主体であるが,連続発振も可能である。色素の濃度を高めたり,共振器の長さを変えたりなどして数十 nmにわたるかなりの範囲で波長を変えることができる。色素レーザー励起光ポンピングによるが,強力な光源を必要とするため,アルゴンイオンレーザー窒素レーザーエキシマーレーザーなどを用いることが多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

放射冷却

地表面や大気層が熱を放射して冷却する現象。赤外放射による冷却。大気や地球の絶対温度は約 200~300Kの範囲内にあり,波長 3~100μm,最大強度の波長 10μmの放射線を出して冷却する。赤外放射...

放射冷却の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android